出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…この敵討の義務について,折口信夫は,殺された者が血を流した神に対する罪を,死者のかわりにその親族が,加害者を殺すことによってあがなう一種の祓の義務に求めている。この供犠観にもとづく敵討も古い時代にあっては行われたと推定されるが,鎌倉時代においては,曾我兄弟の敵討が〈父の死骸の恥をそそぐ〉ことを目的としたように〈死骸〉の恥をはらすために行われるのが一般であった。この観念は,死骸のありかたはその人の死後の永遠の世界を決定するという考え方にもとづくもので,古い民族的信仰に根をもつものであった。…
※「死骸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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