残暑(読み)ザンショ

デジタル大辞泉 「残暑」の意味・読み・例文・類語

ざん‐しょ【残暑】

立秋を過ぎてもなお残る暑さ。 秋》「草の戸の―といふもきのふけふ/虚子
[類語]猛暑暑気酷暑極暑激暑厳暑炎暑大暑暑熱炎熱酷熱熱波温気向暑焦熱極熱灼熱しゃくねつ暑さ暑い蒸し暑い暑苦しい焼け付く蒸すいきれ人いきれ草いきれむんむんむしむしするむっと熱気蒸れる火照ほて暑中炎天油照り日照り日盛りかんかん照りじっとりじとじとじめつくうだる湿潤多湿

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精選版 日本国語大辞典 「残暑」の意味・読み・例文・類語

ざん‐しょ【残暑】

  1. 〘 名詞 〙 秋にはいってなお残る夏の暑さ。立秋後の暑さ。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「残暑未尽、如蒸如焚」(出典:釈氏往来(12C後)七月日)
    2. 「扇を置 残暑にも秋なり」(出典:無言抄(1598)下)
    3. [その他の文献]〔白居易‐曲江早秋詩〕

残暑の補助注記

歌題としては、「永久百首‐秋」から見える。「残暑」の歌題の本意については、「六百番歌合‐秋上」の判詞に、秋とは名ばかりの暑さの中で、一抹の涼しさを求める心情を詠むことに本意があるという見解が示されている。

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普及版 字通 「残暑」の読み・字形・画数・意味

【残暑】ざんしよ

夏すぎての暑さ。宋・成大〔西楼秋晩〕詩 殘、已に梁燕(家の梁の燕)に隨ひて去り 小春、應(まさ)に棠の爲に來(きた)るべし

字通「残」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「残暑」の意味・わかりやすい解説

残暑
ざんしょ

暦のうえで秋になっても残る暑さ。立秋後の暑さをいう。残暑は稲作にとって望ましい天候である。この反対は早冷で、不作一つ原因となる。陰暦7月異名を「餞暑(せんしょ)」というが、その意味はやはり残暑である。秋の季語。

根本順吉

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