残賊(読み)ザンゾク

デジタル大辞泉 「残賊」の意味・読み・例文・類語

ざん‐ぞく【残賊】

[名](スル)
人や世間に害を与えること。また、その人。
天下のために―を除かんではならぬ」〈鴎外大塩平八郎
討ちもらされた賊。

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精選版 日本国語大辞典 「残賊」の意味・読み・例文・類語

ざん‐ぞく【残賊】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) ( 「残」「賊」共にそこなう意 ) 世の中を害すること。道義を破ること。また、その人。残害。
    1. [初出の実例]「忘下愚大官、世残賊(ザンゾク)国蠧害也」(出典太平記(14C後)一四)
    2. 「故に人苟も己の性命を以て自から恣(ほしいまま)に之を牋賊(ザンソク)(〈注〉ソコナフ)すべからず」(出典:新聞雑誌‐四三号・明治五年(1872)五月)
    3. [その他の文献]〔詩経‐小雅・四月〕
  3. 生き残りの賊徒。討ちもらした悪人余賊。〔日誌字解(1869)〕

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普及版 字通 「残賊」の読み・字形・画数・意味

【残賊】ざんぞく

道にもとり義をそこなう。〔孟子、梁恵王下〕仁をする、之れをと謂ふ。義をする、之れを殘と謂ふ。殘の人、之れを一夫と謂ふ。一夫紂を誅するを聞けり。未だ君を弑するを聞かざるなり。

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