毛針(読み)ケバリ

デジタル大辞泉 「毛針」の意味・読み・例文・類語

け‐ばり【毛針/毛×鉤】

釣り針の一。鳥の羽などを針に巻いてえさに見せかけた擬餌針ぎじばり蚊針
[類語]釣り針蚊針擬餌針ルアーフライ

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精選版 日本国語大辞典 「毛針」の意味・読み・例文・類語

け‐ばり【毛針・毛鉤】

  1. 〘 名詞 〙 釣りに用いる擬餌針(ぎじばり)一種。針に鳥の毛などを巻くところからこの名があり、また、蚊の姿に似るところから蚊針ともいう。
    1. [初出の実例]「私はスズコをほぐしてから、手製の毛鉤(ケバリ)を二つ三つ造った」(出典:片棒かつぎ(1950)〈井伏鱒二〉)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「毛針」の意味・わかりやすい解説

毛針
けばり

毛鉤とも書く。魚の好む餌に似せて鳥毛などを取付けた擬餌針の一種。京都府石川県高知県などで手作りにより生産される。

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世界大百科事典(旧版)内の毛針の言及

【釣針】より

…また,イカは擬餌でよく釣れ,いろいろな形のものがある(烏賊角)。またイワナ,ヤマメ,マスあるいはアユなどの釣りに使われる擬餌針は毛針あるいはフライといい,ひじょうに多彩なものがある。【清水 誠】
[先史・古代の釣針]
 金属製の釣針がつくられる以前,釣針は貝,骨角,歯牙(しが)を素材とし,木製の大型釣針も南太平洋の島々でサメ釣り用としてつくられていた。…

【フライフィッシング】より

…フライはハエの意であるが,一般には小昆虫を模した擬似餌をいう(図)。鳥の羽や髪の毛などを針に結びつけて仕上げるもので,日本では在来から毛針(けばり),蚊針(かばり)と呼ばれてアユ釣りなどに使用されていた。フライが水面に浮くものをドライフライ,水中に沈むものをウェットフライと呼ぶ。…

※「毛針」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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