ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「民主党[日本]」の意味・わかりやすい解説
民主党[日本]
みんしゅとう[にほん]
(1) 旧民主党 1996年,新党さきがけの鳩山由紀夫,菅直人らが中心となり,社会民主党,市民リーグなどの衆議院議員と参議院議員 57人が参加して結党。自由民主党,新進党に次ぐ第三極となった。
(2) 新民主党 1998年4月,民友連 4党(民主党,民政党,新党友愛,民主改革連合)の 131人が合流して新たな民主党を結成,菅直人が代表に選ばれた。2000年衆議院議員総選挙では 127議席にとどまったが,2003年9月に小沢一郎率いる自由党と合併し,同年 11月の総選挙で 177議席へ大躍進を遂げた。2005年小泉純一郎首相の郵政民営化をめぐる解散総選挙では,113議席で惨敗したが,小泉内閣から安倍晋三内閣に代わったのちの 2007年7月の参議院議員通常選挙で民主党が圧勝し,自民党が 1955年に結党してから独占していた第一党の座に初めてついた。同時に,与党の自民党,公明党両党を非改選議員を含めて過半数割れに追い込み,衆議院と参議院で多数派が異なる「ねじれ国会」となった。福田康夫首相は民主党との大連立を小沢代表と協議したが,民主党は役員会でこれを拒否した。2009年5月鳩山由紀夫が新代表に就任,同年 8月の総選挙で 308議席を獲得し,多数党の交代による初めての政権交代を実現した。同 2009年9月,鳩山が首相に選ばれ,国民新党,社会民主党の 3党連立政権を発足。2010年5月,沖縄県のアメリカ軍普天間飛行場移設問題をめぐって社民党が連立を離脱,6月に鳩山首相が辞任。代わって菅が代表に選ばれ,首相に就任した。だが,2010年7月の参議院選挙で惨敗。再びねじれ国会となり,厳しい政権運営に追い込まれた。2011年3月の東日本大震災(→東北地方太平洋沖地震)後,復興対応などにおけるリーダーシップの欠如を問われて菅内閣は 8月に退陣,野田佳彦が代表に選ばれ,首相に就任した。野田は,党内融和をはかりながらも,野党の自民党,公明党との間に社会保障・税一体改革の 3党合意を結んだが,党内反対派の大量造反と離党を招き,支持基盤がゆらいだ。2012年12月の総選挙では 57議席と惨敗,政権を失い,同月海江田万里が党代表に選出された。2016年3月の維新の党との合流,民進党発足に伴い,旧民主党時代から 20年の歴史に幕をおろした。
民主党[日本]
みんしゅとう[にほん]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報