精選版 日本国語大辞典 「民兵」の意味・読み・例文・類語
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常備軍が一般に常時兵営に起居して、一定年数にわたって軍事訓練に専念するのに対し、定期的に短期間の訓練は受けはするが、平時には家にあって職につき、緊急時には動員されて、主として地域防衛の任にあたる市民の軍事組織を民兵とよぶ。
民兵の起源は、自由民が軍務に服する義務をもっていた古代のギリシア・ローマにまでさかのぼれる。この民兵制はやがて傭兵(ようへい)や常備軍によって代替され、中世には民兵はほとんど消滅した。近代ヨーロッパでは、イギリスが長く市民軍の伝統を守り、フランスも革命期に民兵制度を採用したが、19世紀に入るとしだいに義務兵役制にとってかわられるか、正規軍の予備的な役割を果たすだけになる。民兵を重視したアメリカも同様である。革命後のソ連では、人民の軍隊としての民兵が軍隊の基本となるべきか否かについて激しい論争があったが、正規軍派が最終的に勝利した(旧ソ連で「民兵(ミリツイア)」の名でよばれたのは民警である)。一方、イスラエル、中国、キューバなどの国々は、いまでも民兵を補助的な軍隊としてもっており、また、永世中立国スイスは常備軍をもたず、国土防衛を民兵的組織にゆだねている。
民兵制度は国家財政への負担が軽く、国民的な組織としてけっして軽視はできないが、軍事技術の進歩に訓練面で迅速に適応できず、攻勢型の機動戦にも向かない。また、市民生活とつねに接触しているため、よほど国論が一致していない限り、政治的な不和や対立を軍事組織内に持ち込む可能性が強くあり、為政者や正規軍は深刻な事態に一時的に民兵制を採用することがあっても、その恒久化にはだいたいにおいて反対してきた。
[山崎 馨]
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…公民権運動をはじめ,消費者運動,環境保護運動,モラル・マジョリティ,キリスト教右派などの保守的な道徳化運動,これらの影響力は現代アメリカの政治を理解するのに無視することはできない。【斎藤 眞】
【軍事】
[民兵と常備軍]
アメリカ合衆国防衛についての基本精神は,イギリスより継受した自由主義の伝統,開拓社会としての労働人口の不足,人口の拡散した広大な空間などの要因を背景に,少なくとも歴史的には常備軍に対する民兵の優位を中心にしていた。つまり,植民地時代,常時存在していたインディアンや外来者の脅威に対して,防衛専門の集団を別置するだけの人的資源がなかったアメリカ社会では,人々は自らの手で各家庭を,各共同体を防衛せざるをえなかったのである。…
※「民兵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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