気血(読み)キケツ

デジタル大辞泉 「気血」の意味・読み・例文・類語

き‐けつ【気血】

人体内の生気血液漢方で、経絡けいらく内外循環する生命力の源とみなされるもの。

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精選版 日本国語大辞典 「気血」の意味・読み・例文・類語

き‐けつ【気血】

  1. 〘 名詞 〙 人体の生気と血液。血の循環。
    1. [初出の実例]「只居をせいであるくがよいぞ。気血が道びかれて好いぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)六)
    2. 「酒醴ありて心を楽しましめ、気血を助く」(出典:養生訓(1713)三)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「気血」の意味・わかりやすい解説

気血
きけつ

東洋医学(中国医学)の一連の治療法で重要視される用語で、臓腑(ぞうふ)にエネルギーを供給するエネルギー源を意味する。東洋医学の古典理論では、人体の正常な機能を保つ内臓器官は六臓六腑(一般には五臓六腑といわれるが、実際には六臓六腑とされる)であり、この六臓六腑は、体内を一定のリズムで循環する気血の循行によって営まれると考えられている。この気血の循環経路がいわゆる経絡(けいらく)であり、気(栄気)は経外を巡り、血(衛血)は経内を巡る。気血の正常な循行によって臓腑(肝、心、脾(ひ)、肺、腎(じん)、心包(しんぽう)の六臓と、胆(たん)、小腸、胃、大腸膀胱(ぼうこう)、三焦(さんしょう)の六腑)は健常となり、生体も健康が維持される。こうした気血という生体のエネルギー源の考え方は、古代中国人が日常の生活のなかから生み出した知恵ということができよう。

[芹澤勝助]

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普及版 字通 「気血」の読み・字形・画数・意味

【気血】きけつ

血脈

字通「気」の項目を見る

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