朝日日本歴史人物事典 「水島卜也」の解説
水島卜也
生年:慶長12(1607)
江戸前期の故実礼法家。字は元成,元也。通称伝右衛門。卜也は剃髪後の号。小笠原家伝を伝授された小池流の創始者で豊前小倉藩(福岡県)藩士小池貞成の門人斎藤三郎右衛門久也に小笠原流の諸礼式を学び,水島流を創始して江戸に道場を開いた。堀田正英の命により,5代将軍徳川綱吉の世嗣徳松(1683年,5歳で没)の髪置の儀(3歳のとき,短くしていた頭髪を初めてのばす儀式)を小笠原流で執り行うに当たり,この儀式に欠かせない白髪を調進して名を馳せた。
(白石良夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報