水牛(読み)スイギュウ

デジタル大辞泉 「水牛」の意味・読み・例文・類語

すい‐ぎゅう〔‐ギウ〕【水牛】

偶蹄ぐうていウシ科の哺乳類。大形で、体毛は少なく、水辺で暮らし、水浴・泥浴を好む。雌雄とも半月形の大きな角をもつ。野生種アルナはインド一部分布東南アジアでは重要な家畜となっており、インド水牛ともいう。また、アフリカ水牛を含めていうこともある。
[類語]雄牛雌牛子牛種牛役牛乳牛肉牛牧牛猛牛和牛野牛バイソンバッファローヤク

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精選版 日本国語大辞典 「水牛」の意味・読み・例文・類語

すい‐ぎゅう‥ギウ【水牛】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ウシ科の哺乳類。体高一・五~一・九メートル。体形はウシによく似ている。角は雌雄とも長大で後方に半円状にのび、横断面は三角形状で横じわがある。体色は灰色で皮膚が厚く体毛はまばらに生える。皮膚に汗腺(かんせん)がないため水浴を好む。草食性で、力は強い。インド、東南アジア、中国、台湾などで運搬用、耕作用に飼育。野性原種アジアスイギュウ(インドスイギュウ)で、インドや東南アジアの保護区などに少数が生息する。アフリカの平原や森林にはアフリカスイギュウが分布するが、これは別種で、左右の角は頭頂部でほとんど合着し、性質は荒い。バッファロー。〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「われ近曾(ちかごろ)肘の筋を断れたれば、力はむかしに劣れども、なほ水牛(スイギウ)をも屑(もののかず)と思はず」(出典読本・椿説弓張月(1807‐11)前)
    2. [その他の文献]〔漢書‐西域伝・罽賓国〕
  3. の角。また、それを加工して作った、印判や彫刻品。
    1. [初出の実例]「水牛(スイギウ)髪掻(かみかき)を左右より四五本さして」(出典:洒落本・風俗八色談(1756)五)
  4. ( の角で作ったものがあるところからいう ) 「はりかた(張形)」の異称
    1. [初出の実例]「水牛(すイぎう)がわれてと外科へそっといい」(出典:雑俳・末摘花(1776‐1801)初)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「水牛」の解説

水牛 (スイギュウ)

学名Bubalus bubalis
動物。ウシ科の哺乳動物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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