水物(読み)ミズモノ

デジタル大辞泉 「水物」の意味・読み・例文・類語

みず‐もの〔みづ‐〕【水物】

水・酒などの飲み物。
水分を多く含んでいる食べ物果物など。
そのときの条件によって変わりやすく、予想しにくい物事。「選挙水物だ」
華道で、水辺に育つ花の総称
[類語]飲み物飲料ドリンク

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精選版 日本国語大辞典 「水物」の意味・読み・例文・類語

みず‐ものみづ‥【水物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 水、酒などの液体。飲み物。流動物。また、水に関係のある物。
    1. [初出の実例]「水虎(かっぱ)も亦水物也」(出典江戸繁昌記(1832‐36)初)
  3. 果物。水菓子
    1. [初出の実例]「水物は留山のこずゑ四季折々の枝掫(えだもき)」(出典:浮世草子・俗つれづれ(1695)四)
  4. 冷水の中に浮かした、白玉などの食品。
    1. [初出の実例]「錫鉢の水物(ミヅモノ)に有た白玉を」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四)
  5. 寒天で作った流し物。
  6. 相手やその時の様子で変わりやすいもの。運に左右されやすいもの。あてにならないもの。
    1. [初出の実例]「狂言と船は水物はなれ物」(出典:雑俳・雲鼓評万句合‐寛延二(1749))
    2. 「裁判は水物で」(出典:良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉前)
  7. 華道で、水辺に育つ花の総称。
  8. みずきょうげん(水狂言)
    1. [初出の実例]「生世話・水物定まりてよし」(出典:戯財録(1801)四季見物人情差別之事)

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