精選版 日本国語大辞典 「水蒸気」の意味・読み・例文・類語
すい‐じょうき【水蒸気】
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気体状態の水をいう。水は臨界温度である374.2℃以上では、どのような圧力でも、液体あるいは固体として存在できず、つねに気体、すなわち水蒸気として存在する。それ以下の温度では、温度および圧力に従って、水蒸気、水、氷と共存することができるが、一定温度では一定体積の空間が含むことのできる水蒸気の量には限度がある。いいかえれば、水もしくは氷と共存することのできる水蒸気は、一定の水蒸気圧まで達することができる。これを飽和水蒸気圧といい、それ以上にはならない。1気圧のもとでは100℃で飽和水蒸気圧が1気圧となる。したがって気化熱さえ得られれば、水はただちに1気圧の水蒸気となるので、沸騰がおこる。同じように0.2気圧では約60℃で沸騰するし、40気圧では約250℃とならなければ沸騰しない。
水蒸気は無色透明であるが、いわゆる湯気は白く見える。これは水蒸気が空気に触れて、一部が細かい水滴となるためである。蒸気機関などでは、このようなときを湿り蒸気、それ以外を乾き蒸気といっている。
空気中に存在する水蒸気の量は湿度で表されることが多く、相対湿度が高くなって、その湿度での飽和水蒸気圧以上の水蒸気が存在すると、凝結して水滴を生ずる。ただし、きれいな空気の場合には過飽和の状態になるだけで、水滴を生じないこともある。空気中に塵(ちり)や煙などの微粒子が多いときは、それが核となって霧や雨となりやすい。
水蒸気の水分子は、ほとんどが単分子状態であると考えられるが、高温・低圧になると、一部は水素と酸素とに解離する(たとえば、0.1気圧、3500℃で53%)。このため、化学的にも活性となり、各種の物質と作用する。たとえば100℃以上では硫黄(いおう)と反応し、
2H2O+3S―→2H2S+SO2
コークスとは500℃程度では、
C+2H2O―→CO2+2H2
となり1000℃以上では、いわゆる水性ガス
C+H2O―→CO+H2
を生ずる。
[中原勝儼]
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