永別(読み)えいべつ

精選版 日本国語大辞典 「永別」の意味・読み・例文・類語

えい‐べつ【永別】

〘名〙
① 再び会うことがないような別れ。別れて二度と会うことがないこと。死別することにいう。ながの別れ。永訣(えいけつ)
蝴蝶(1889)〈山田美妙〉一「だれが永別の涙で無いと言ひましゃう」
地方凡例録(1794)一「永だかも土地の位にしたがひ高下あり、一貫文の地所広狭ありて定数なきを、永別永盛など云」

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デジタル大辞泉 「永別」の意味・読み・例文・類語

えい‐べつ【永別】

[名](スル)永久に別れること。また、その別れ。永訣えいけつ。死別。「父に永別する」
[類語]死別永訣死に別れる永の別れ別れる離れる生き別れる生別別離離別

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世界大百科事典内の永別の言及

【永高】より

…中世後期に永楽銭(永楽通宝)を基準として算定した年貢収納高で,関東特有の現象である。永積,永盛,永別などの呼称もある。年貢銭納は鎌倉末期に始まり,領主が知行地を分銭何貫文の地と表示する貫高制が成立したが,永楽銭の通用がひろまるにつれて東国ではそれが諸種の銭貨の中で基準たる地位をしめるにいたり,後北条氏が年貢銭納を永楽銭に限定し,永楽銭による分銭高を永高と称し,その慣習がひろく関東一円にひろまった。…

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