沖積低地(読み)ちゅうせきていち

世界大百科事典(旧版)内の沖積低地の言及

【沖積平野】より

…本来は,形成時期とは関係なく,河川の堆積作用によって形成された平野をさすが,日本では,最も新しい地質時代である沖積世(完新世)に形成された平野を総称して沖積平野とよぶことが多い。これは,〈沖積〉という語が本来の〈河川の堆積による〉という意味のほかに,〈新生代第四紀沖積世(完新世)の〉という意味を持つためで,このような混乱を防ぐため,最近では,河川の作用によって形成された平野を河成平野,そのうち低地の部分を河成低地,最終氷期の最大海面低下期(およそ2万年前)以後に堆積した沖積層から成り,現在の海面や河床からの高さがあまり高くない土地を沖積低地とよんで区別することがある。 沖積平野が形成されるには,平野を流れる河川の上・中流域における地形・地質・植生など砂礫の生産に関する条件,河川や海の営力など砂礫の運搬に関する条件,さらに砂礫が堆積する場所の条件が重要な意味を持ち,これらの条件の違いによって平野の地形に違いが現れる。…

※「沖積低地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android