沖縄島北部から中部にかけての西海岸(国頭村奥の西側海岸と大宜味村および古宇利島を除く今帰仁村、本部半島南岸部分を除く名護市、恩納村、読谷村の残波岬付近まで)および一九七八年(昭和五三年)に追加指定された
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
沖縄県沖縄本島の北部、国頭(くにがみ)村から読谷(よみたん)村残波(ざんぱ)岬に至る西海岸一帯とその周辺海域、および名護岳(なごだけ)一帯ほかの陸域からなる国定公園。1965年(昭和40)琉球政府立公園(りゅうきゅうせいふりつこうえん)として指定されたが、1972年沖縄県の本土復帰と同時に国定公園となり、1978年慶良間(けらま)地区を追加。2006年(平成18)本部(もとぶ)半島カルスト地域を追加。海岸はいずれも裾礁(きょしょう)、離礁などの美しいサンゴ礁であり、またイシサンゴ類や熱帯魚類に恵まれた海中景観が知られ、海域公園に指定されている。しかし1972年ごろから沖縄諸島でサンゴを食害するオニヒトデが異常発生したため、大半のイシサンゴが死滅してしまった。1980年ごろから、その一部に回復の兆しがみえてきたが、元どおりのサンゴ景観になるには、長い年月が必要とみられている。そのほか、羽地(はねじ)内海、名護城跡、万座毛(まんざもう)、真栄田(まえだ)岬など、美しい景観地に富み、沖縄観光の中心となっている。交通も便利で海岸に沿って走る国道58号沿いにはドライブイン、ゴルフ場、海水浴場などが設けられている。なお、追加指定された慶良間諸島海域は、2005年にラムサール条約登録湿地となり、2014年に分離独立して慶良間諸島国立公園となった。2016年には国頭村の一部(沖縄本島北端の辺戸(へど)岬周辺と与那覇(よなは)岳一帯)と大宜味(おおぎみ)村の一部(塩屋(しおや)湾周辺)が、やんばる国立公園に編入され、沖縄海岸国定公園から指定削除となった。陸域面積4872ヘクタール、海域面積1万0985ヘクタール。
[目崎茂和・編集部 2019年5月21日]
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出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
…(1)沖縄島北部 名護市と国頭郡の範囲で,山岳地形をなすことから山原(やんばる)の呼称がある。緑の山地を背景にしたサンゴ礁の海岸は美しく,恩納(おんな)から辺戸岬までの海岸は沖縄海岸国定公園に指定された。また海洋博記念公園をはじめ真栄田(まえだ)岬,万座毛(まんざもう),辺戸岬,海水浴場のあるビーチなど,名勝地,行楽地が多い。…
※「沖縄海岸国定公園」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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