波音(読み)ナミオト

デジタル大辞泉 「波音」の意味・読み・例文・類語

なみ‐おと【波音】

波が寄せたり引いたりするときに起こす音。
歌舞伎下座音楽鳴り物の一。大太鼓長桴ながばちで打って波の音を表現するもの。
[類語]濤声潮騒

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精選版 日本国語大辞典 「波音」の意味・読み・例文・類語

なみ‐おと【波音】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 波によって生じる音。岸に打ち寄せたり、岩や船端などにあたったり、波と波がぶつかりあったりして起こる音。なみと。
    1. [初出の実例]「天の河浮き津の浪音(なみおと)騒くなり吾が待つ君し舟出すらしも」(出典万葉集(8C後)八・一五二九)
    2. 「私語く如き波音(ナミオト)入江の南の端より白き線立て、走り来り」(出典:たき火(1896)〈国木田独歩〉)
  3. なみ(波)の音(おと)

なみ‐と【波音】

  1. 〘 名詞 〙 「なみおと(波音)」の変化した語。

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