流離(読み)リュウリ

デジタル大辞泉 「流離」の意味・読み・例文・類語

りゅう‐り〔リウ‐〕【流離】

[名](スル)故郷を離れてあちこちをさまよい歩くこと。流浪。「流離の旅」「異郷流離する」
[類語]放浪流浪漂泊漂流浮浪うろつくさすらうさまよう出歩くほっつくほっつき歩くほっつき回るぶらつく徘徊彷徨低回右往左往

さすらい〔さすらひ〕【流離】

あてもなくさまようこと。流浪るろう。「流離の身」「流離びと

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精選版 日本国語大辞典 「流離」の意味・読み・例文・類語

さすらいさすらひ【流離】

  1. 〘 名詞 〙 ( 四段活用動詞「さすらう(流離)」の連用形名詞化 )
  2. さすらうこと。あてどなくさまようこと。漂泊。流浪。さすらえ。
    1. [初出の実例]「長五郎より来たりし封じを、披(ひら)いて見れば流離(サスラヒ)を、訊(と)ひなぐさむる文面は」(出典:人情本・花筐(1841)五)
  3. 島流し左遷などによって都から遠く離れた土地に行くこと。さすらえ。
    1. [初出の実例]「左遷(さすらひ)の身は衣さへ返し染」(出典:俳諧・へらず口(不角撰)(1694))

りゅう‐りリウ‥【流離】

  1. 〘 名詞 〙 故郷を離れて遠くさすらうこと。居所を失ってあちこちさまようこと。流浪。
    1. [初出の実例]「廼者。辺郡人民。暴被寇賊。遂適東西。流離分散」(出典:続日本紀‐養老六年(722)閏四月乙丑)
    2. 「りうりの子のひなにてうつくしからんがごとし」(出典:遊楽習道風見(1423‐28頃))
    3. [その他の文献]〔詩経‐邶風・旄丘〕

さすらえさすらへ【流離】

  1. 〘 名詞 〙 ( 下二段活用動詞「さすらう(流離)」の連用形の名詞化 )
  2. さすらい(流離)
  3. さすらい(流離)〔至宝抄(1585)〕
    1. [初出の実例]「在原中将東へくだり光君須磨にうつられしもさすらへの心か」(出典:俳諧・類船集(1676)留)

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普及版 字通 「流離」の読み・字形・画数・意味

【流離】りゆう(りう)り

さすらう。〔容斎続筆、三〕(杜老、君を忘れず)輩謂ふ、杜少陵(甫)、沛(てんぱい)(危急)の際に當りても、一にも未だ嘗(かつ)て君をれずと。

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