精選版 日本国語大辞典 「浮世風呂」の意味・読み・例文・類語
うきよ‐ぶろ【浮世風呂】
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式亭三馬(しきていさんば)作の滑稽本(こっけいぼん)。4編9冊。1809~13年(文化6~10)刊。『諢話(おどけばなし)浮世風呂』とも。江戸庶民の社交場であった銭湯を舞台に、そこに集まる雑多な人物の動作を、会話を主として克明に描いた作品である。前編・四編は男湯、二編・三編は女湯、また三編は正月、他は秋の季節とし、各編早朝から夕刻に至る間の情景を写す。凡例によれば、作者が三笑亭可楽(さんしょうていからく)の銭湯に関する落語を聞き、本屋の勧めで前編を執筆したというが、前編には山東京伝(さんとうきょうでん)の黄表紙(きびょうし)『賢愚湊銭湯新話(けんぐいりこみせんとうしんわ)』の影響が指摘できる。各編とも一貫した筋はなく、ときにわざとらしい趣向もあるが、人物の行動を克明に写して、おのずから笑いが確保されている。『浮世床』とともに三馬の代表作で、徹底した写実は国語資料としての価値も大きい。
[神保五彌]
『中村通夫校注『日本古典文学大系63 浮世風呂』(1957・岩波書店)』
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江戸後期の滑稽本。4編。式亭三馬作,歌川国直・北川美丸画。前編「男湯」1809年(文化6),2編「女湯」10年,3編「女中湯之遺漏」12年,4編「男湯再編」13年刊。歌川豊国宅で三笑亭可楽の銭湯の落語を聞いて,その「柳巷花街の事を省きて俗事のおかしみを増補」したものと巻頭でのべている。湯屋を舞台としていろいろな人物の動作や会話を徹底的に精密に描写する。先行作品として伊藤単朴(たんぼく)の談義本「銭湯新話」(1754)や山東京伝の黄表紙「賢愚湊銭湯新話(けんぐいりこみせんとうしんわ)」(1802)などがある。「新日本古典文学大系」所収。
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…江戸時代の後半になると町人,職人,農民にも将棋は広まり,都市部の湯屋(公衆浴場)の階上は将棋会所のようであった。将棋の流行を反映した戯作として式亭三馬の《浮世風呂》(1809)はその代表的なもので,庶民の将棋の楽しみをこっけいに描いている。また,川柳に将棋の機微を扱った作品が多数つくられた。…
※「浮世風呂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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