百科事典マイペディア 「海底地形」の意味・わかりやすい解説
海底地形【かいていちけい】
→関連項目海洋
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海底の起伏などの形態。一般的にいえば、地球内部に起因する内力(構造運動)によって形成された構造地形が、太陽エネルギーと重力に起因する外力(侵食と堆積(たいせき)の作用)によって変形されたものが地形である。陸上では河川、氷河、波、風などで著しく侵食されるが、海底ではいったん生じた構造地形は侵食されずに保たれ、緩慢な堆積作用によって埋積されてゆく。
地球の構造運動は地殻深部のプレート運動に起因する。マントル層の上にのっているプレートが移動するとき、プレートと他のプレートの境界におこる相対運動は、互いにぶつかるか、離れるか、擦れ違うかに分かれる。離れていくプレート境界ではマントル物質が地殻が薄くなった海底近くまで上昇し、その熱のために海底が膨らんで中央海嶺(かいれい)を形成する。
中央海嶺は、北極海、大西洋、インド洋、南大洋(南極海)では大洋のほぼ中央を走る急峻(きゅうしゅん)な海底山脈をなし、太平洋では南東部に幅広く膨らんだ海底山脈となっている。中央海嶺ではマグマが噴出したり地下に貫入し冷却して新しいプレートがつくられる。新しいプレートは中央海嶺から遠ざかるにつれ冷却し収縮して沈下し、広大で低平な大洋底を形成するが、やがて堆積物で覆われ平坦(へいたん)化されていく。
ぶつかるプレート境界では、一方のプレートは他のプレートの下へ沈み込んでいく。ここでは深くて両側に急斜面をもつ細長いへこみである海溝(かいこう)が生じる。沈み込んだプレートは深部で溶融し、ふたたびマントル物質になる。擦れ違う境界ではプレートの生産も消費もおこらず、ただこすれ合って地震帯を生じる。これがトランスフォーム断層で、その両端は中央海嶺か海溝かにつながっている。海嶺と海嶺をつなぐトランスフォーム断層では、プレートが離れていくにしたがって断層の痕跡(こんせき)が大洋底に伸び出して、断裂帯の地形を形成していく。断裂帯は海山(海底の山)、トラフtrough(海溝ほど急峻でないへこみ)、海底崖(がい)などを伴うきわめて細長い直線的な地帯である。北極海、大西洋は海溝がなく、プレート運動の速度は遅い。インド洋は一部に海溝を有する。
これらの大洋の中央海嶺は拡大速度が遅く、山頂には中軸谷という地溝状凹地がある。一方、南大洋、太平洋では海溝でプレートの沈み込みがあり、拡大速度が速く、中央海嶺は膨らんだ海膨の地形を呈し、中軸谷もみられない。海溝では島弧、火山活動、深発地震などが伴うが、個々の海溝の地形などもろもろの地学現象には差異がある。これをプレート沈み込みの時間的進化とみる説、陸側と海側のプレートの相対的な動きの違いによって説明する説とがある。
[佐藤任弘]
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