海産魚(読み)かいさんぎょ(英語表記)marine fish

世界大百科事典 第2版 「海産魚」の意味・わかりやすい解説

かいさんぎょ【海産魚 marine fish】

海水域にすむ魚の総称淡水魚に相対する語で,海水魚ともいう。外洋沿岸内湾河口鹹水かんすい)湖,また表層,中層,底層,また深海,岩礁,サンゴ礁,藻場など,種類によってすむ場所はさまざまであり,また成長に伴い,あるいは季節により,それらの間を回遊するものも少なくない。種類数も淡水魚に比べて著しく多いが,産業的にも漁業養殖業を含め日本の魚類総生産量のおよそ98%を海産魚が占める。 海水中には塩化ナトリウムをはじめさまざまな無機塩類が含まれ,沿岸水ではやや少ないが,外洋水では塩類総濃度がおよそ3.5%に及ぶ。

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世界大百科事典内の海産魚の言及

【遡河魚】より

…魚類はすんでいる場所により海産魚と淡水魚に分けられるが,多くの魚の中には,一生のうちのある特定の時期を海洋で,その他の時期を淡水で過ごすものがある。そのような魚のうち,主として海洋で成育し,産卵を淡水中で行うものを遡河魚または昇河魚という。…

※「海産魚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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