精選版 日本国語大辞典 「混合農業」の意味・読み・例文・類語
こんごう‐のうぎょう コンガフノウゲフ【混合農業】
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作物を栽培する耕種農業と家畜飼養とが有機的に統合された農業経営の一形態。混同農業ともよばれる。中世のヨーロッパ北西部で成立した三圃(さんぽ)式農業にそのおもな起源が求められる。三圃式農業から過渡的穀草式農業を経て成立した近代的輪栽式農業が混合農業のもっとも典型的な形態である。したがって、場合によっては自給的性格の強いものも含まれるが、混合農業は基本的には高度の商業的農業を意味する。輪栽式農業によって代表される混合農業では、畑作の内部で穀類とマメ科作物、根菜類または牧草が一定周期で規則的に交代する輪作が行われ、家畜は輪作中の飼料作物を主体にして飼養され、穀類と畜産物が主要現金収入源となる。輪作体系と飼養家畜の種類には国や地方によって多様な形態があり、また経営規模の点からみても、混合農業には零細家族経営から企業的大経営に至るまでの幅広い経営形態が含まれる。混合農業の特質として、国民の食糧需要の高度化に対応した農業生産形態であること、輪作と畜産の結合によって地力が維持増強されること、労働力その他の生産要素が周年的に利用されること、などの点があげられる。今日では西ヨーロッパから東ヨーロッパ、北アメリカ、オーストラリア東岸、南部アフリカ、アルゼンチンのパンパ北東部などが世界のおもな混合農業地域である。日本では、北海道地方で混合農業がみられるが、それ以外の地方では耕種農業と畜産の結び付きが弱い。最近の畜産の拡大も購入飼料依存型畜産が主体となっているが、今後の農業の健全な安定した発展の方向としては、田畑輪換と結び付いた土地利用型畜産の展開、いいかえると混合農業の方向が期待されている。
[長 憲次]
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