精選版 日本国語大辞典 「湯屋」の意味・読み・例文・類語
ゆう‐や【湯屋】
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もと寺院には浴堂というものがあり、そのほかに大衆用の潔斎浴場として別に設けた建物があって、これを大湯屋と称した。沐浴(もくよく)には、湯気で身体を蒸す蒸し風呂(ぶろ)形式と、温湯に身体を浸す行水形式があった。寺院では僧尼の潔斎のため、釜(かま)湯を別の湯槽に入れて行水することも早くから行われたが、庶民は長く蒸し風呂形式であった。現代のような浴槽に身体を浸す方式に変わったのは江戸初期からである。この式の浴場を設けて湯銭をとり営業するのが湯屋で、仲間に類するものをつくって営業権擁護を図っていたが、江戸では文化(ぶんか)7年(1810)5月、湯屋組合として公認された。当時は各戸で湯殿(ゆどの)をもつところがきわめて少なく、保健衛生面からも、また市街地発展のためからも湯屋の増加が必要であった。また発生の経緯からいって湯屋と風呂とは別のものであったが、銭湯の発達とともにしだいに混同され、京坂では風呂屋とよんだのに対し、江戸では湯屋とか銭湯と称し、また湯風呂屋とよんだこともある。
[稲垣史生]
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…そのため,経営者だけでなく,風呂のない都市生活者にとっても大きな問題となっている。
[銭湯建築の変遷]
銭湯には蒸気浴と温湯浴の2種類があり,古くは前者が風呂屋で,後者が湯屋とはっきり区別されていた。室町末の上杉家本《洛中洛外図》には風呂屋が描かれている。…
…フロという語は壁に囲まれた部屋を意味するムロ(室)のなまりとの説もある。もう一方の温湯浴の設備,建物に対しては,〈湯屋〉ないし〈湯殿〉が用いられていた。このように〈風呂〉と〈湯〉の言葉はその内容に応じてはっきりと区別され,中世の後半から近世にかけて都市で普及する〈銭湯〉でも,その施設内容により〈風呂屋〉と〈湯屋〉は区別して用いられている。…
※「湯屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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