火山砕屑(さいせつ)岩の一種で、レンズ状の黒曜岩が平行に配列しているガラス質の堅い岩石。多量の火山灰が高温を保ったまま厚く堆積(たいせき)すると、火山灰粒子が互いに溶結し、堆積物自体の重さで押しつぶされて平らな黒曜岩レンズができる。溶結凝灰岩は島弧に多く、爆発的噴火で生じた火山灰流堆積物や、まれには降下火山灰堆積物の一部分が溶結凝灰岩になっている。火山灰流堆積物の場合には、基底部分が溶結していない凝灰岩、その上が溶結の著しい溶結凝灰岩、わずかに溶結した溶結凝灰岩と移化し、上部は溶結していない凝灰岩という累帯構造をとる。溶結凝灰岩は黒曜岩レンズ以外の部分も緻密(ちみつ)で堅く、非溶結の凝灰岩よりも空隙(くうげき)率が小さい。外観は溶岩のようで、柱状節理が発達する。北海道大雪山北部の層雲峡(そううんきょう)、大分県北部の耶馬渓(やばけい)、宮崎県北部、阿蘇(あそ)南東部の高千穂(たかちほ)峡などは、いずれも柱状節理の発達した溶結凝灰岩のつくる渓谷である。
[千葉とき子]
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