漁家(読み)ぎょか

精選版 日本国語大辞典 「漁家」の意味・読み・例文・類語

ぎょ‐か【漁家】

〘名〙 漁をして生計をたてている家。漁戸(ぎょこ)。〔日葡辞書(1603‐04)〕〔陸游‐漁翁詩〕

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デジタル大辞泉 「漁家」の意味・読み・例文・類語

ぎょ‐か【漁家】

漁業をして生計をたてている家。

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普及版 字通 「漁家」の読み・字形・画数・意味

【漁家】ぎよか

漁人の家。唐・劉長〔康判官の新安に往くを送る〕詩 猿聲、盧霍にく 水色湘(せうしやう)にる 驛路、殘雨を收め 漁家、夕陽を帶ぶ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「漁家」の意味・わかりやすい解説

漁家
ぎょか

漁村の産業的な経営単位。多くは世帯労働力を主に生活の資を得るための生業的漁業を営むが,沿岸漁業発達とともにこれまでの家族や近親者を含む家族労作的,同族的経営のタイプから,企業的に労働力を他から一部雇い入れて営まれるいわゆる企業的漁家がみられるようになった。現在日本では,沿岸市町村に在住する小型定置網漁業者,のり,かき真珠魚類帆立貝などの海面養殖業者,さらに 10t未満の漁船階層を含むいわゆる沿岸漁業層が漁家と総称されているが,第2次世界大戦後まもない 1948年の漁業センサスでは「常時5人以内の従事者で営まれる漁業者」と定義してそれ以上の企業経営体と区別しており,その性格も漁業の進歩によって,必ずしも同一ではない。

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世界大百科事典 第2版 「漁家」の意味・わかりやすい解説

ぎょか【漁家】

小規模な漁船漁具を保有し,主として家族労働により沿岸漁業を営む家族経営体。統計上は合計トン数10トン未満の動力船あるいは無動力船を用いる漁船漁業,小型定置網漁業,ノリカキブリワカメホタテガイ,いかだ台数100台未満の真珠と真珠母貝等の養殖を営む漁業経営体をいう。1995年には約15万5000戸(1963年には約22万5000戸)で,漁業経営体(海面において,利潤または生活の資をうるために漁獲物を販売することを目的として漁業生産を行う事業体)総数の九十数%を占めるが,漁船トン数においては約1/4を占めるにすぎない。

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世界大百科事典内の漁家の言及

【漁業労働】より

…(2)沖合漁業では,分業の程度が低く,年間雇用が多くなったとはいえ,まだ漁期間雇用がかなりの部分を占めている。(3)沿岸漁業を営む漁家労働は,農業労働と同じような性格をもつ養殖労働と,小型漁船を使用する労働とがあり,どちらも家族労働力によって行われている。 漁業労働は,季節性が強く,夜間労働が多いうえに,1漁期間内あるいは1日の労働においても労働時間は変動し,不規則である等の特有な性格をもっている。…

【水産会社】より

…会社組織による漁業企業体。日本の漁業経営体を大別すると,家族労働によって営まれる零細規模の漁家と雇用労働者を使用する漁業企業体に分類できる。漁業企業体はさらに個人経営と会社経営に分類されるが,個人経営が圧倒的に多く,会社経営は漁家を含めた全漁業経営体数の1%強を占めるにすぎない。…

※「漁家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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