漂白(読み)ひょうはく(英語表記)bleaching

精選版 日本国語大辞典 「漂白」の意味・読み・例文・類語

ひょう‐はく ヘウ‥【漂白】

〘名〙 物をさらして白くすること。さらすこと。色のついている繊維食品などを白くすること。天日さらし、化学漂白などがある。
舎密開宗(1837‐47)内「硫酸瓦斯は〈略〉諸々動植の色を褪す故に繭帛を漂白するに用ふ」

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デジタル大辞泉 「漂白」の意味・読み・例文・類語

ひょう‐はく〔ヘウ‐〕【漂白】

[名](スル)色のついた繊維や食品などを天日にさらしたり、漂白剤を用いたりして白くすること。「布巾漂白する」
[類語]反応脱色色抜き染み抜き化学反応連鎖反応化学変化化成化合合成分解加水分解感光

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百科事典マイペディア 「漂白」の意味・わかりやすい解説

漂白【ひょうはく】

紙,繊維製品などを白くすること。不純物として含まれる色素漂白剤酸化または還元して脱色する。かつては天日さらしが行われたが,やがて塩素ガスさらし粉などが使われるようになり,最近では過酸化水素水による処理蛍光増白剤による処理を併用することが多い。
→関連項目染色脱色剤

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世界大百科事典 第2版 「漂白」の意味・わかりやすい解説

ひょうはく【漂白 bleaching】

有色物質を化学的に分解あるいは変化させ無色の物質にすること。漂白がしばしば行われる代表的分野として染色工業食品工業があるが,いずれの場合も一般的には酸化漂白が普通である。繊維の漂白は染色の準備工程として重要であり,また白のまま製品とするときは一般の漂白のほかに白さを増す目的蛍光増白剤が用いられるが,これは漂白というよりは染色として扱うべきである。なお食品の漂白については〈食品漂白剤〉の項目を参照されたい。

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化学辞典 第2版 「漂白」の解説

漂白
ヒョウハク
bleaching

】繊維類に含まれる有色物質を分解・除去し,できるだけ純白にする操作.漂白には,繊維を鮮明に染色するために,染色の前処理として行うものと,漂白品を目的とした後処理法がある.[別用語参照]漂白剤】写真の銀画像の銀を酸化除去すること.カラー写真の場合にも色素の画像とともに現像銀が生成しているので,これを除去するために漂白を行う.漂白には,二クロム酸塩で現像銀を水溶性化合物に変換する方法,臭化物と鉄錯塩などでハロゲン化銀にかえて定着へ続ける方法などがある.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「漂白」の意味・わかりやすい解説

漂白
ひょうはく
bleaching

繊維,布,紙などに含まれる色素を化学的に分解して脱色し,白くすることをいう。漂白には,酸化漂白と還元漂白がある。酸化漂白剤としては過酸化水素,過酸化ナトリウム,過酸化ホウ酸ナトリウム,過マンガン酸カリウム,さらし粉,次亜塩素酸ナトリウムなどがあり,還元漂白剤としては二酸化硫黄,亜硫酸水素ナトリウム,ハイドロサルファイトなどがある。そのほか,太陽光などの紫外線による漂白もしばしば行われる。また,食品の商品価値を高める目的で行われる漂白には,食品漂白剤が使われる。食品漂白剤は食品衛生法で決められている物質以外の物質は使用できない。

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普及版 字通 「漂白」の読み・字形・画数・意味

【漂白】ひようはく

白くさらす。

字通「漂」の項目を見る

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栄養・生化学辞典 「漂白」の解説

漂白

 繊維や食品の色を除いて白くする処置.通常酸化還元反応を利用する.

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