精選版 日本国語大辞典 「演繹」の意味・読み・例文・類語
えん‐えき【演繹】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
一般から特殊をその形式のみに基づいて推論すること。いいかえると、演繹においては、前提が真であれば、結論も必然的に真とならなければならない。これが、特殊から一般を推論する帰納(きのう)との相違である。そして、論理学のおもな任務は、演繹の具体的構造を解明することにほかならない。たとえば、「すべてのアジア人は人間である」(大前提)、「すべての日本人はアジア人である」(小前提)という二つの前提から、「すべての日本人は人間である」という結論を導き出すのは典型的な三段論法であるが、この推論、すなわち演繹が正しいのは、前提や結論の意味内容によってではなく、その形式による。「日本人」のかわりに「アメリカ人」としても、正しい演繹なのである。
西洋では、演繹、すなわち論理学をこのようにとらえ、三段論法という限られた枠内においてではあったが、それをいちおうまとめあげたのは、いうまでもなくギリシアのアリストテレスであった。その後、西洋ではアリストテレス式三段論法が論理学の主流であったが、19世紀末になると、数学、とくに集合論の発達と相まって新しい論理学が生まれ、現在では三段論法の範囲をはるかに超えるいろいろの形式の演繹が、数理論理学として、数学と結び付いて盛んに研究されている。
[石本 新]
字通「演」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…しかし,現在〈帰納の正当化〉はひじょうに困難であると見られている。さらに,現代諸科学は単に帰納法によって構築されると見ることは不可能であり,たとえば,物理諸科学に見られるように数学を含む演繹的方法の役割が大きく介入し,〈仮説演繹法〉が科学方法論の基本的形態であると一般に評価されるようになった。これに関連して,ポッパーの〈反証可能性理論〉による帰納の否定の議論は注目に値する。…
…これは陰に陽に,すべての論理学者によって承認されてきた事実なのであった。
[帰納的推論と演繹的推論]
ところで,世界についての事実認識を基礎に置いて,これまた世界についての認識にいたる推論がある場合,われわれは前提と結論の関係に応じて推論を2種類に区別することができる。一つは,より個別的で単純な事例の集りから,より一般的な法則を導くところの,帰納的推論(帰納)と呼ばれるものである。…
※「演繹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
少子化とは、出生率の低下に伴って、将来の人口が長期的に減少する現象をさす。日本の出生率は、第二次世界大戦後、継続的に低下し、すでに先進国のうちでも低い水準となっている。出生率の低下は、直接には人々の意...
11/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/26 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典を更新
10/19 デジタル大辞泉プラスを更新
10/19 デジタル大辞泉を更新
10/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新