漢族(読み)カンゾク

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「漢族」の解説

漢族(かんぞく)

漢民族ともいう。簡単にいえば漢字を識っている人々の集団であり,漢字によって生み出された文化や制度を背景に形成された中国の主要民族をいう。紀元前10世紀頃,中原,すなわち黄河中下流域に定住し,周辺諸民族を同化していく過程で形づくられたと思われる。現在,中華人民共和国では56の民族が公認されているが,そのなかでは突出して多く,全体の92%を占めている。中国大陸や台湾だけでなく,東南アジアや北アメリカを中心とする華僑(かきょう)・華人などもそれに含まれる。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の漢族の言及

【漢民族】より

…漢民族と一般に通称されている民族とはいったいどんなものなのであろうか。彼らが漢族とも漢人とも呼ばれていることは周知のことである。かつて李済は《漢民族の形成》という著書を著しているが,まさに漢民族と汎称される民族の構成はきわめて煩雑であり,その言葉の持つ意味のとらえ方も多様である。…

※「漢族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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