精選版 日本国語大辞典 「灯油」の意味・読み・例文・類語
ともし‐あぶら【灯油】
とぼし‐あぶら【灯油】
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原油の常圧蒸留におけるナフサと軽油の間の留分で、比重0.76~0.82、沸点150~270℃の油。以前はおもに灯火用に用いられたので、このようによばれている。ケロシンともいう。灯油はJIS(ジス)(日本工業規格)により1号と2号の2種類に分けられる。1号はいわゆる白灯油であり、灯火用および暖房・厨房(ちゅうぼう)用燃料に用いられる。原油の常圧蒸留により分け取った灯油留分を水素化脱硫処理により硫黄(いおう)分を0.0080%以下にしたものであり、無色の油である。2号はいわゆる茶灯油であり、石油発動機用燃料、塗料用溶剤、洗浄用などに用いられる。硫黄分は0.50%以下と定められているので水素化脱硫を省略し、原油の蒸留により得られる灯油留分をそのまま用いることもある。
灯油は比較的安全で取扱いも容易であり、しかも安価であるため、日本においては家庭暖房用燃料として石油ストーブなどを中心に需要が増大してきたが、原油中の灯油留分は原油ごとにほぼ一定であるため、灯油だけを多量に生産することはできない。灯油の生産量は石油製品全体の12~13%である。また、ジェット燃料(航空タービン燃料油)の沸点は灯油と重複しているため、ジェット燃料の需要の増大は灯油の生産を圧迫する。
[難波征太郎]
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沸点約150~280 ℃,炭素数11~13程度の炭化水素からなる石油製品.原油の常圧蒸留および水素化精製によって得られる.高度の脱硫により,色相と燃焼性が高められ,おもにストーブ,コンロ用など家庭燃料として用いられる白灯油のほか,農業用発動機燃料,溶剤などにも使用される茶灯油がある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
…またナタネ油かすは綿実油かす,干鰯とならぶ最も優れた近世の肥料となった。しかし,ナタネは江戸での灯油需要の確保のため,幕府から他に類をみない厳しい統制をうけた作物であり,販売価格もおさえられがちであった。このためナタネは,作付面積,反当収量の多いナタネ作地帯でも,綿作のようにそれのみで農業の拡大再生産が可能なほどの有利な商品作物とはなりえなかった。…
※「灯油」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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