精選版 日本国語大辞典 「炭酸」の意味・読み・例文・類語
たん‐さん【炭酸】
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二酸化炭素が水に溶けて生じる酸。化学式H2CO3、式量62.03。水溶液としてだけ知られている。25℃、1気圧で二酸化炭素が水に溶けると0.033モル溶液が得られ、そのpHは4ぐらいとなる。これは、溶けた二酸化炭素が水溶液中で次の平衡により、炭酸という弱酸を生じたためである。
CO2+H2OH2CO3
普通は、溶けた二酸化炭素がすべて炭酸の分子H2CO3を生じ、これが弱い二塩基酸として次のような二段の電離をしているものと考えられている。
H2CO3H++HCO3-
K1=4.16×10-7
HCO3-H++CO32-
K2=4.84×10-11
ここでK1は第一電離定数、K2は第二電離定数。しかし、実際は溶けた二酸化炭素の1%足らずがH2CO3を生じているにすぎず、大部分は弱く水和したCO2として存在している。したがって、溶けたCO2が100%H2CO3となり、これが電離して水素イオンを生じたものとして求めた先の平衡定数は、炭酸の真の電離定数とは考えられない。溶けたCO2の1%足らずがH2CO3となり、これが電離したものとして求めたK1の値は約2×10-4となり、炭酸が本当は酢酸よりむしろ強い酸ということになる。さらに、二酸化炭素が水に溶けて水和の平衡に達する速度が遅いことが知られている。炭酸イオンCO32-は炭素原子を中心とする正三角形の平面構造をしている。
数気圧で二酸化炭素を飽和させた水、すなわち炭酸水はソーダ水とよばれ、清涼飲料としての歴史は古い。
[守永健一]
H2CO3(62.03).二酸化炭素の水溶液は次のような平衡により炭酸を生成する.
CO2 + H2O H2CO3
この平衡に達する速度は遅い.熱すれば平衡は左に移動し,炭酸は二酸化炭素を発生して分解するため,炭酸を遊離の形で得ることはできない.しかし,炭酸が二塩基酸であることに相当して,多くの酸性および中性の塩が知られている.酸電離定数,
は1.3×10-4(25 ℃)であるが,通常の酸塩基平衡の計算には,
が用いられる.
は4.7×10-11(25 ℃)である.
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