無下(読み)ムゲ

デジタル大辞泉 「無下」の意味・読み・例文・類語

む‐げ【無下】

[名・形動ナリ]
まちがいなくそれであること。また、そのさま。
「今は―の親ざまにもてなして扱ひ聞こえ給ふ」〈・薄雲〉
まったく問題にもならないこと。また、そのさま。論外。
「―の末に参り給へりし入道の宮に」〈・若菜上〉
まったく劣っていること。どうしようもないこと。また、そのさま。
自害をもせで、尼公に属してかひなき命生きんと嘆くこそ―なれ」〈古活字本平治・下〉
はなはだしく身分の低いこと。
「―の者は手をすりて拝む」〈宇治拾遺・一一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

アルツハイマー

[1864~1915]ドイツの精神医学者。クレペリンのもとで研究に従事。1906年、記憶障害に始まって認知機能が急速に低下し、発症から約10年で死亡に至った50代女性患者の症例を報告。クレペリンによっ...

アルツハイマーの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android