無主(読み)ムシュ

精選版 日本国語大辞典 「無主」の意味・読み・例文・類語

む‐しゅ【無主】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 所有者がないこと。また、よるべきものがないこと。主体がないこと。
    1. [初出の実例]「其外至于無主荒野之地者、為御庄内」(出典:高野山文書‐仁安三年(1168)一一月・太田庄沙汰人等愁状)
    2. 「無主の形骸、いたづらに徧野せんとき、眼睛(がんぜい)をつくるがごとく」(出典正法眼蔵(1231‐53)行持上)
    3. [その他の文献]〔春秋公羊伝‐宣公三年〕
  3. 世阿彌の能楽論で、芸を体得しきっていないこと。
    1. [初出の実例]「あらゆる物まね、異相の風をのみ習へば、無主(ムシュ)風体に成て、能弱く、見劣りして」(出典:至花道(1420)二曲三体事)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む