精選版 日本国語大辞典 「無二」の意味・読み・例文・類語
む‐に【無二】
〘名〙
② (形動) ふたごころのないこと。裏切る心を持たないこと。ならびなく忠義であること。また、そのさま。
③ 「むに(無二)の友」の略。
※政談(1727頃)四「夫より某が父と無二になり、『御用に可レ立者也』と陰にて云たりと」
④ 仏語。時間・空間を超え、変化・無変化もなく、有でもなく無でもない、対立を超えた世界。また、その認識。不二(ふに)。
※往生要集(984‐985)大文一〇「明尋常念相者、此有多種。大分為四。〈略〉四無相業。謂雖称念仏、欣求浄土、而観身土、即畢竟空、如幻如夢、即躰而空、雖空而有、非有非空、通達此無二、真入第一義、是名無相業」
⑤ (形動) 「むにむさん(無二無三)③」の略。
※仮名草子・身の鏡(1659)上「男の切懸(きっかけ)を違へぬによって、無二(ムニ)に討ち果す」
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