然く(読み)シカク

デジタル大辞泉 「然く」の意味・読み・例文・類語

しか‐く【然く/×爾く】

[副]副詞「しか」+副詞語尾「く」》そのように。そんなに。
一国の法が―おきてするならば」〈里見弴多情仏心
[類語]さもさもさもそんなそのようなそうしたそういう然様さようそのようにそうそれほど余り満更まんざら必ずしもあながち一概にさしてさしたるさほどさまで大してなかなか取り立てて別段さのみさしもこれほどどれほどいかほど何ほどそれくらいこれくらいこのくらいこればかり

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精選版 日本国語大辞典 「然く」の意味・読み・例文・類語

しか‐く【然く・爾く】

  1. 〘 副詞 〙 ( 副詞「しか」に副詞語尾「く」の付いたもの ) そのように。さように。平安時代漢文訓読の際に用いられた語。
    1. [初出の実例]「精誠感びを致すこと然(シカク)す」(出典:天理本金剛般若経集験記平安初期点(850頃))
    2. 「この近藤はしかく寛大なる主人ではない」(出典:牛肉と馬鈴薯(1901)〈国木田独歩〉)

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