焼夷兵器(読み)しょういへいき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「焼夷兵器」の意味・わかりやすい解説

焼夷兵器
しょういへいき

自己増殖性の発熱化学反応、とくに燃焼反応による熱と炎の作用を通して目標に効果を及ぼす焼夷剤を用いた兵器総称。焼夷剤の例としては、ナパーム化合物のような石油を基礎とした焼夷剤、マグネシウムのような金属焼夷剤、酸化剤を含む花火焼夷剤、空気中で自然発火する白燐(はくりん)や有機金属化合物の自然性焼夷剤などがある。

 焼夷兵器は昔から戦場で使われてきたが、第一次世界大戦で火炎放射器が近接地上戦に使われ、焼夷弾飛行機から都市に投下されるようになった。

服部 学]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android