煙たがる(読み)ケムタガル

デジタル大辞泉 「煙たがる」の意味・読み・例文・類語

けむた‐が・る【煙たがる/×烟たがる】

[動ラ五(四)]
煙による息苦しさを態度表情に表す。
窮屈に感じたり、近づきがたく思ったりする気持ちを態度や表情に表す。「小言が多くて―・られる」
[類語]疎む忌むうとんずる嫌気嫌い毛嫌い大嫌い食わず嫌いいけ好かない虫が好かないいや気に食わない犬も食わぬ憎い憎らしい憎たらしい憎憎しい苦苦しい腹立たしいいまいましい苦虫を噛み潰したよう苦り切る眉をひそめる鼻持ちならない忌まわしいいとわしいおぞましいうとましい忌避忌み嫌う呪わしいまがまがしいきしょい気色が悪い気味が悪い気味悪い底気味悪い薄気味悪い鳥肌が立つ気持ち悪い虫唾むしずが走る反吐へどが出るきもいグロいおどろおどろしい不気味不快不愉快鼻に付くうっとうしいむかつくむしゃくしゃくしゃくしゃ不興不機嫌薄ら寒いうそ寒い胸が悪い胸糞が悪い心外苛立たしいうらめしいしかめっ面渋面しぶつらしかめるひそめるひそみ顰蹙ひんしゅく苦る辟易うるさい嫌がる嫌気が差すいと蛇蝎視だかつし唾棄倦厭けんえん迷惑身の毛がよだつ総毛立つ背筋が寒くなる背筋が凍るぞっと肌に粟を生じる冷汗三斗

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精選版 日本国語大辞典 「煙たがる」の意味・読み・例文・類語

けむた‐が・る【煙がる・烟がる】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙 ( 形容詞「けむたい」の語幹接尾語「がる」の付いたもの )
  2. 煙にむせて苦しいと思う気持を言動に表わす。けぶたがる。〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕
  3. 気づまりだったり、親しみがもてなかったりして、近づきがたく思う気持を様子に表わす。けぶたがる。
    1. [初出の実例]「Tolstei(トルストイ)の或る文章を嫌ふのは、〈略〉一応尤もだとも云はれよう、小説脚本には、世界中どこの国でも、格別けむたがってゐるやうな作はない」(出典沈黙の塔(1910)〈森鴎外〉)

けぶた‐が・る【煙がる・烟がる】

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 ( 形容詞「けぶたい」の語幹に接尾語「がる」の付いたもの )
  2. けむたがる(煙━)
  3. けむたがる(煙━)
    1. [初出の実例]「親長慶が賢人頬(けんじんづら)忠臣だて、義輝公のお腰を打ぬき身が殿をけぶたがる」(出典:浄瑠璃津国女夫池(1721)一)

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