出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
熱伝導度ともいう.伝導による伝熱速度dQ/dθは,熱の流れの方向yに直角な断面積Aに比例し,温度勾配dt/dyに比例するから,
で表される.この式の比例係数kを熱伝導率という.メートル系工学単位では kJ m-1 h-1 ℃-1 である.熱伝導率は,物体の熱伝導の難易を表す物性定数である.一般に,物質特有の定数で,常温・常圧の空気では約0.092 kJ m-1 h-1 ℃-1 の値であるが,温度,圧力により変化する.異方性結晶では,方向により熱伝導率も異なる.フーリエの法則
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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…一般に熱伝導の方程式と呼ばれているものはこれである。熱伝導率はエネルギーの流れとTのこう配の間の比例係数であるから,熱エネルギーの拡散係数DEに比熱を乗じたものになる。熱伝導
[拡散の非可逆性]
フィックの第1法則は非可逆的である。…
…これは熱流束をq,温度をTとすると,q=-λgradT,あるいはx方向の熱流束をqxとすると,qx=-λ∂T/∂xと表される。負の符号は温度の高いほうから低いほうへ流れるという方向性を示しており,比例定数のλは物質によって決まる定数で熱伝導率と呼ばれる。すなわちλが大きいほど熱がよく伝わる物質といえる。…
…厚さdの一様な板の両面を温度T1,T2(>T1)に保ったとき,単位時間に板の単位面積を通して流れる熱量Iは,板の中の温度こう配が(T1-T2)/dであるから, I=κ(T1-T2)/dで与えられる。この比例係数κが熱伝導率thermal conductivity(熱伝導度ともいう)であり,熱の伝わりやすさを表す(すなわちκが大きいほど熱が伝わりやすい)。熱はエネルギーであるから,κの単位はW/K・m,あるいはcal/℃・s・mである。…
※「熱伝導率」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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