精選版 日本国語大辞典 「爆薬」の意味・読み・例文・類語
ばく‐やく【爆薬】
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破壊的爆発の用途に供せられる火薬類.火薬類取締法によれば,火薬類を火薬,爆薬,火工品に分類したものの一つであり,火薬を緩性火薬類というのに対して,爆薬は猛性火薬類と称している.爆薬には,
(1)DDNP,雷コウなどの起爆薬,
(2)硝安爆薬,カーリットなどの硝酸塩,塩素酸塩,過塩素酸塩を主とするもの,
(3)ニトログリセリンなどの硝酸エステルおよび硝酸エステルを主とするダイナマイト,
(4)1分子中にニトロ基3個以上を含むTNT(2,4,6-トリニトロトルエン)などのニトロ化合物,
(5)液体酸素爆薬,
(6)そのほかの破壊的爆発の用途に供せられるもの,
などが含まれる.爆薬は雷管や起爆方法を適当に選べば爆ごうして分解し,破壊的爆発の作用をする.爆薬は用法により,軍事用目的と産業用目的に分けられるが,産業用爆薬として世界的に最大の使用量を占めているのはアンホ爆薬で,1960年ころより使われはじめ,それまで主として使われたダイナマイトに代わってきている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
火薬類のうち、破壊目的で製造されるものであって、爆轟(ばくごう)とよばれる衝撃波を伴う爆発をおこす物質。衝撃波を発生せずに爆発的に燃焼する物質である火薬と区別される。爆薬が爆轟すると、それに伴って発生する衝撃波および空気圧縮波によって周囲の物体は破壊作用を受ける。爆薬には一次爆薬と二次爆薬がある。前者は打撃、摩擦、加熱などによって容易に発火し、しかも確実に爆発する物質で起爆薬ともよばれる。後者は起爆薬や伝爆薬などの助けを借りて初めて確実に爆発する物質で、爆破薬や炸薬(さくやく)として用いられる。
Ⅰ型およびⅡ型爆薬として分類される爆薬もある。Ⅰ型爆薬は比重を高くすればするほど爆速が高くなるもので、トリニトロトルエン(TNT)やヘキソーゲン(RDX)のような高性能化合爆薬がこれに属する。Ⅱ型爆薬は比重を高くしていくとある程度までは爆速が高くなるが、それ以上では逆に爆速が低下し、ついには伝爆しなくなる爆薬である。多くの混合工業爆薬や雷汞(らいこう)、ニトログアニジンなどがこれに属する。Ⅱ型爆薬にはある程度以上の加圧下では爆発しなくなる死圧現象がみられる。
[吉田忠雄・伊達新吾]
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…広義には火薬類のことを,狭義には発射薬や推進薬のことを火薬と呼ぶ。日本の火薬類取締法では火薬類は火薬,爆薬,火工品の3種に分類され,次のように定義されている。火薬とは推進的爆発の用途に供せられるものであって,火薬類取締法および同法施行規則(以下法令という)で定めるもの,爆薬とは破壊的爆発の用途に供せられるものであって,法令で定めるもの,火工品とは,火薬,爆薬を使用して,ある目的に適するように加工したものであって,法令で定めるもの。…
…軍事目的に主として使用される爆薬high explosiveで,砲弾,爆弾,魚雷,ロケットの弾頭,核兵器などに充てんして用いられる。その性能としては,単位容積または単位重量当り大きな威力があること,爆ごう(轟)速度が大きいこと,貯蔵安定性が良いこと,打撃に対する感度が低いこと,などが要求される。…
※「爆薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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