片思(読み)かたおもい

精選版 日本国語大辞典 「片思」の意味・読み・例文・類語

かた‐おもい‥おもひ【片思】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 一方だけが恋い慕い、相手は何とも思わないこと。自分を思ってくれない人を恋い慕うこと。また、そのさま。片恋
    1. [初出の実例]「可多於毛比(カタオモヒ)を馬にふつまに負せ持て越辺にやらば人かたはむかも」(出典万葉集(8C後)一八・四〇八一)

かた‐もい‥もひ【片思】

  1. 〘 名詞 〙 「かたおもい(片思)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「つれもなくあるらむ人を独念(かたもひ)にわれは思へば佗しくもあるか」(出典:万葉集(8C後)四・七一七)

へん‐し【片思】

  1. 〘 名詞 〙 一方だけが思い慕うこと。かたおもい。
    1. [初出の実例]「片思之を通ずるに由なく」(出典:月曜講演(1898)〈内村鑑三〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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