猛者(読み)もうざ

精選版 日本国語大辞典 「猛者」の意味・読み・例文・類語

もう‐ざ マウ‥【猛者】

〘名〙 勇猛な人。勇者もさ。また、富裕で威勢のよい人。
※東大寺造立供養記(1203‐04頃)「爰奥州猛者藤原秀平真人、殊抽慇懃之志
続古事談(1219)五「坂東のまうざなりせば、かくは致さざらまし」

も‐さ【猛者】

〘名〙 勇敢で気力にすぐれている人。また、能力がすぐれ精力的に活動する人。もうざ。
読本椿説弓張月(1807‐11)拾遺「全広とやらんいふ猛者(モサ)南風原を攻めんとて」

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デジタル大辞泉 「猛者」の意味・読み・例文・類語

も‐さ【猛者】

力のすぐれた勇猛な人。荒っぽい人。もうざ。「柔道部の猛者
[類語]勇者勇士強者豪傑剛の者つわもの強豪古豪

もう‐ざ〔マウ‐〕【猛者】

勇猛な人。もさ。また、富裕で勢いのある人。
「坂東の―なりせば」〈続古事談・五〉

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改訂新版 世界大百科事典 「猛者」の意味・わかりやすい解説

猛者 (もさ)

猛者と書いて〈もさ〉と読みならわしているが,〈もうざ〉が略転したものとみられている。猛者(もうざ)の語は平安時代も後期に入ってからしだいに普及したようで,勇猛果敢な人,威徳のある人,有能な活動家,富裕な人などの意味で使われた。いわば〈男の中の男〉と同様の意味で,男性に対する美称の一つであった。特別の技能をそなえた勇者という点では新興の武士階級の〈名ある武者むしや)〉をさすし,これに威徳・富裕ということもあわせみると,武力に富んで各地で威勢を張っていた〈富豪の輩(やから)/(ともがら)〉が〈猛者〉像の中心をなしたのがわかる。文献に現れた初期の一例は奥州の豪族であった藤原秀衡ひでひら)に関するもので,〈奥州猛者藤原秀平(衡)真人(まひと)〉といわれている(《東大寺造立供養記》)。〈もさ〉の語は,その道その道で難関にも敢然と立ち向かい,闘いつづける気概・実力・技能を兼備した〈つよい男性〉を比喩的に表現する語として,今日もなお用いられている。
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世界大百科事典(旧版)内の猛者の言及

【猛者】より

…猛者と書いて〈もさ〉と読みならわしているが,〈もうざ〉が略転したものとみられている。猛者(もうざ)の語は平安時代も後期に入ってからしだいに普及したようで,勇猛果敢な人,威徳のある人,有能な活動家,富裕な人などの意味で使われた。…

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