ぎょく‐ざん【玉山】
[1] 〘名〙
①
珠玉を産出する山。また、西王母が住むと伝えられる想像上の山。
※
日本詩史(1771)二「可
レ謂空手自
二玉山
一還」
② 玉のように美しい山。雪の積もった山などをいう。
※
田氏家集(892頃)上・題初雪「莫
レ道軽微班白少、玉塵積作
二玉山高
一」
③ (「玉」は
美称)
容姿のきよらかなさまのたとえにいう語。
※
明衡往来(11C中か)
中本「身躰髪膚稟
二于芳下
一給歟。潘岳玉山不
レ可
レ及歟」 〔
晉書‐裴楷伝〕
[2]
[一] 中国、陝西省西安市の
東南方、藍田県の東南にある山。ユイシャン。
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デジタル大辞泉
「玉山」の意味・読み・例文・類語
ぎょく‐ざん【玉山】[地名]
台湾の最高峰。標高3997メートル。日本の統治時代には、新高山とよんだ。ユイシャン。
ぎょく‐ざん【玉山】
1 玉のとれる山。
2 人柄・容姿などの優れている人をたとえていう語。
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玉山【ぎょくさん】
台湾島中央部にある同島第1の高山。台湾を南北に走る中央山脈の西に並行する玉山山脈にある。玉山国家公園に指定されている。主峰は標高3952mで,周囲に東,西,南,北(いずれも3500m以上)の4峰があり山塊をなす。第三紀の粘板岩と硬砂岩の互層よりなる。山麓〜山頂に熱帯〜寒帯の各植物帯をもち,北方へは郡大渓と沙里仙渓,南方へは【ろう】濃渓(ろうのうけい)と楠梓仙渓(なんしせんけい)がいずれも深い縦谷川をなして流れる。日本統治期には新高山(にいたかやま)と呼ばれたが,周辺に台湾先住民のブヌン族が居住し日本統治に抵抗運動を続けた。1991年,玉山国家公園を横断する新中部縦貫公路が開通し,交通の便が飛躍的に向上した。
→関連項目阿里山|嘉義|台湾|台湾山脈
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玉山
たまやま
岩手県中部,盛岡市北部の旧村域。 1954年藪川村,渋民村と合体,1955年巻堀村を編入。 2006年盛岡市に編入。旧村名は近世以来の地名による。中央部に姫神山があり大部分は山地。北上川流域には耕地があり,岩洞ダム,外山ダムの建設によって開田が進んだ。米作のほか,施設園芸,酪農,畜産も行なわれている。岩洞ダム付近の外山高原,北東部の早坂高原は外山早坂高原県立自然公園に指定されている。国道4号線沿いの渋民は石川啄木の故郷で,石川啄木記念館がある。
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普及版 字通
「玉山」の読み・字形・画数・意味
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ぎょくざん【玉山 Yù shān】
中国,台湾省の最高峰で,3997m。台湾が日本の統治下にあったときは新高山(にいたかやま)と呼ばれた。台湾を南北に走る中央山脈の西側に並行する玉山山脈中にある。玉山は5峰に分かれ,主山を中心に東西南北の四つの山がこれを取り巻く。冬季には積雪により白銀の世界となり,〈渾然美玉〉と形容される。地質は第三紀の粘板岩と砂岩から成る。濁水渓,高屛渓などの水源になっている。北回帰線付近にあるが,高度が大であるため,熱帯から寒帯までの植物分布が見られる。
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世界大百科事典内の玉山の言及
【藍田】より
…ところで〈玉の美なるものを球といい,その次なるを藍という〉と称するように,県内に美玉を出すことより藍田の名がおこった。県の東方の藍田山(あるいは玉山,覆車山ともいう)は美玉の産出でことに知られ杜甫などの詩句が残る。藍田をはじめ酒泉(甘粛省),岫岩(遼寧省),南陽(河南省)産の玉は,現在でも玉器につくることができる。…
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