精選版 日本国語大辞典 「王充」の意味・読み・例文・類語
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中国、後漢(ごかん)の思想家。字(あざな)は仲任(ちゅうじん)。会稽(かいけい)郡上虞(じょうぐ)(浙江(せっこう)省)の人。世の虚妄(きょもう)を憎み、諸説の真偽をただした『論衡(ろんこう)』30巻がある。遊侠(ゆうきょう)の家柄で、怨仇(おんきゅう)を逃れ上虞に住む。幼時から礼教的教養を身につけ、のちに上京し、班彪(はんぴょう)(3―54、『漢書(かんじょ)』の著者班固(はんこ)の父)に師事、十数年の苦学ののち帰郷。地方官吏となるが、上司と意見があわず、進退を繰り返した。章帝(在位75~88)の晩年、友人謝夷吾(しゃいご)の推挙により召徴されるが、中央での状況の変化により断念。『養性の書』を著し、不遇のなかに生を終えた。桓譚(かんたん)の批判精神を継承し時弊を指弾したが、その生成、運命、無鬼の論は、魏晋(ぎしん)の思想や唐宋(とうそう)思想に影響を与えた。
[大久保隆郎 2016年1月19日]
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…後者は湿度の変化にしたがって弦線が伸縮することを利用したもので,後代の毛髪湿度計と同じ原理による。すでに後漢の王充は,雨が降ると琴の弦がゆるむことに気付いていたが,彼の湿度計はこうした発見にもとづく。瑞光鏡とよばれたサーチライト,望遠鏡,顕微鏡などの光学機械,あるいはラセン状水車なども作った。…
…〈せいさんぴんせつ〉とも読む。中国において,人間を上中下の3種類に分ける考え方はすでに《論語》にみえているが(ただ上知と下愚とは移らず),これを本性の善悪と結びつけた性三品説は,董仲舒(とうちゆうじよ),王充,荀悦(じゆんえつ)などの漢代の学者に始まる。たとえば王充は,上智は極善,下愚は極悪であっていずれも教化の対象外であり,ただ中人のみが教育しだいで善にも悪にもなると述べている(《論衡(ろんこう)》本性篇)。…
… 児童教育の機関としては,家塾をはじめ,500戸単位の党と呼ばれる集落に〈庠(しよう)〉,1万2500戸単位の術(すい)と呼ばれる集落に〈序〉が設けられたなどといわれるけれども,詳しいことはわからない。時代がくだって,後漢の王充が8歳のときに入学した〈書館〉には100人以上の児童が在籍しており,簡単な読み書きが教えられた。王充はそこを終えるとあらためて先生について《論語》と《書経》を学び,1日に1000字の暗誦に努めたというが,おなじく後漢の邴原(へいげん)が11歳以後に学んだ〈書舎〉ではすでに《孝経》と《論語》の暗誦が行われていた。…
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