班彪(読み)ハンピョウ

デジタル大辞泉 「班彪」の意味・読み・例文・類語

はん‐ぴょう〔‐ペウ〕【班彪】

[3~54]中国後漢歴史家班固班超班昭兄妹の父。前漢の歴史書編纂を企てたが、数十編を作ったのみで没。班固・班昭が後を継いで「漢書」を完成した。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版 「班彪」の意味・わかりやすい解説

はんぴょう【班彪 Bān Biāo】

3‐54
中国,後漢の学者文人班固班超班昭たちの父。字は叔皮。扶風安陵(陝西省咸陽市)の人。王莽おうもう末期動乱時代に甘粛省の天水地方に拠った隗囂(かいごう)に身をよせたとき,《王命論》を著して隗囂の天下統一野望に水をさした。後漢王朝が創業されると,《史記》の体例と史観を批判しつつその続編となるべき《後伝》の執筆に専念,本紀と列伝から構成された《後伝》は班固の《漢書》にとりこまれた。【吉川 忠夫】

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

インボイス

送り状。船荷証券,海上保険証券などとともに重要な船積み書類の一つで,売買契約の条件を履行したことを売主が買主に証明した書類。取引貨物の明細書ならびに計算書で,手形金額,保険価額算定の基礎となり,輸入貨...

インボイスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android