琉球文学(読み)りゅうきゅうぶんがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「琉球文学」の意味・わかりやすい解説

琉球文学
りゅうきゅうぶんがく

琉球方言で表現され,沖縄,宮古八重山奄美大島島々で行われている文学。ほとんど古典の性格を帯び,となえごと,古謡,三味線歌謡,組踊狂言歌劇民話童謡,諺などの形態をとる。いずれも,神への切実な思い,男女近親の愛着,舟路の平安衣食住の豊かさの希求病魔の祓いなどが,音声で整えられたもので,神事,音楽,芸能と密接に結びついて伝承されてきた。中国と日本の影響を受けた文化的,社会的歴史,島々の風土,強い言霊 (ことだま) 信仰などが,その性格を特徴づけており,日本の古典文学のなかで,独自の位置を占める。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android