精選版 日本国語大辞典 「瓶子」の意味・読み・例文・類語
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古くは「へいじ」と読み、酒器の一種。現代の徳利(とくり)と同じ用途をもつが、形は、狭い口のついた細長い頸(くび)に、膨らんだ下部をつけたのと、狭い口に膨らんだ胴部をつけ、その下部を細くしたのとがある。古代の出土品に瓶(へい)とよぶ須恵器(すえき)があり、奈良時代にペルシアの影響を受けた唐から舶来した胡瓶(こへい)があり、いずれも瓶の上部が鳥首になっているのが特徴で、金銅製、陶製で三彩を施釉(せゆう)したもの、ガラス製がみられる。平安時代には木製挽物(ひきもの)仕上げで白鑞(びゃくろう)(錫(すず)と鉛の合金)蒔絵(まきえ)で桐竹鳳凰(きりたけほうおう)を描く瓶子(重文)が、奈良市・手向山(たむけやま)神社に残る。中世には木地挽物に朱漆や黒漆を塗り、漆絵を描いた瓶子が盛んにつくられた。しかし、鎌倉後半期に瀬戸中心に焼成、施釉の陶器が盛んとなり、その製品で岐阜県・白山(はくさん)神社瓶子は1312年(正和1)に奉納した銘文が刻まれており有名である。神前に一対を奉納するのが通常である。
[郷家忠臣]
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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…古くカメとよばれた(《和名抄》)のは,ふくらんだ胴,あるいは丈高の胴のうえでいったんすぼまってから口にいたる形の〈瓶〉であって,むしろ壺に含まれる形の液体容器である。酒をいれて人に供するための瓶子(へいし)もその一種であり,現在の瓶(びん)が古称のカメの実体を伝えている。古くは,ミカ(記紀),モタヒ(《和名抄》),ユカ,サラケなどとよばれていた液体容器(おもに酒の)が,〈甕〉と表記されカメとよばれるようになったのは,中世以降のことである。…
… 現在では徳利を銚子と呼ぶことも多いが,徳利と銚子とはもともと別物であった。平安時代には酒を注ぐ器として,〈さしなべ〉と瓶子(へいし)とが使われた。〈さしなべ〉は鍋に注ぎ口をつけたもので,《和名抄》では銚子の字をあてているが,やがてこれが弦(つる)をつけたものと長柄をつけたものとに分化する。…
※「瓶子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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[1864~1915]ドイツの精神医学者。クレペリンのもとで研究に従事。1906年、記憶障害に始まって認知機能が急速に低下し、発症から約10年で死亡に至った50代女性患者の症例を報告。クレペリンによっ...
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