甘美(読み)カンビ

デジタル大辞泉 「甘美」の意味・読み・例文・類語

かん‐び【甘美】

[名・形動]
味が程よく甘くて、うまいこと。また、そのさま。「甘美菓子
心地よくうっとりとした気持ちにさせること。また、そのさま。「甘美な夢」「甘美な音楽」
[派生]かんびさ[名]
[類語](1甘い甘ったるい甘口甘み甘味甘露甘辛甘辛い甘酸っぱいスイート美味佳味滋味珍味好味旨み風味おいしい旨い芳醇ほうじゅんデリシャスフレーバーテイスティー/(2マイルドまろやか穏やか穏便穏当紳士的婉曲えんきょく快美当たらず触らず物柔らか曖昧ほどほど控え目ソフト柔らかい柔軟しなやか軟化柔らか軟質軟弱柔いやんわりぼかすぼやかすぼやけるうやむやメロー柔和温厚温和穏健まったり丸いゆるやか

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精選版 日本国語大辞典 「甘美」の意味・読み・例文・類語

かん‐び【甘美】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. とろけるように甘くて味のよいこと。また、そのさま。うまいあじわい。
    1. [初出の実例]「甘美(かんび)飲食(おんじき)を盛て仏の御許(みもと)に詣(いた)るに」(出典今昔物語集(1120頃か)一)
    2. [その他の文献]〔漢武内伝〕
  3. 感覚に甘くこころよく感じること。とろけるように気持のよいさま。
    1. [初出の実例]「それは〈略〉甘美にして芳烈なる芸術であった」(出典:異端者の悲しみ(1917)〈谷崎潤一郎〉五)

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普及版 字通 「甘美」の読み・字形・画数・意味

【甘美】かんび

あまくておいしい。〔南史、夷貊上、中天竺国伝〕國は大江に臨む。新陶と名づく。源は崑崙に出づ。れて五江と爲る。名は恆水。其の水甘美。下に眞鹽り、色正白にして水の如し。土に犀・象・貂鼠瑁・火齊~を出だす。

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