精選版 日本国語大辞典 「生産手段」の意味・読み・例文・類語
せいさん‐しゅだん【生産手段】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
人間の生活に必要な財貨の生産に役だち、生産的消費の対象となるものをいう。消費資料が人間の個人的消費の対象となるのに対して、生産手段は生産過程で生産的に消費される。生産手段は労働力とともに労働過程にとって不可欠な要素となる。ところで、生産手段と消費資料とを区別するものは財貨の性質ではなく、財貨が消費される仕方である。生産手段は労働対象と労働手段とからなるものであって、労働対象は労働主体が労働する対象であり、土地・森林・自然的資源などまだ人間の労働によって加工されていないものだけでなく、すでに労働によって加工された原材料を含む。労働手段はこの労働対象に対して行われる人間労働を媒介するものであり、労働の伝達体として役だつ。この労働手段のうち道具や機械などは生産の筋骨体系とよばれ、管・籠(かご)・桶(おけ)など労働対象の容器となる生産の脈管系統と区別される。また、生産に使われる工場、倉庫、道路、運河なども労働手段のうちに含まれる。生産手段のうち労働手段は労働対象とは違って生産過程で積極的な役割を果たすところから、近年生産手段とは別に生産用具と名づけられ、それと労働力が生産力の構成要素であるといわれている。階級社会において階級を区別するものは生産手段の所有関係である。資本主義社会で生産手段を所有するのは地主・資本家階級であり、労働者階級は労働力を所有するが生産手段を所有しない。
[藤田勝次郎]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…Wと価値の大きいW′とをつなぐ途中の〈…〉がすべてPつまり生産過程だという意味である。WからW′へのあいだに生産が行われるのであるから,W′は生産物でありWはそれを生産できるような特別な商品でなくてはならず,それは生産手段と労働力であることが必要である。こうして初めのG―Wが可能なためには生産手段が売りに出ているばかりでなく,労働力の売手が不可欠なことが明らかになる。…
…すなわち,それは使用権,処分権,契約権を内容とする,財貨に対する排他的,絶対的権利として社会的に承認されるのだが,それはほとんどあらゆる財貨が市場的交換の対象となる,つまり商品となるという経済的関係のいわば法的表現なのである。 ところで一般に,私有財産の対象たる財貨は生活手段(消費に供する財)と生産手段(機械,道具,土地など生産に供する財)からなるが,財産制度の歴史的形態という観点から重要なのは,生産手段の所有形態である。というのは,生産手段は人間労働がそれに作用して社会的生産物を形成する要因であり,それゆえ生産手段がどのように支配されるかによって,生産的労働の形態(生産関係あるいは分業形態)が決定されるだけでなく,同時に生産の大きさ(生産力)も決定されてくるからである。…
※「生産手段」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
少子化とは、出生率の低下に伴って、将来の人口が長期的に減少する現象をさす。日本の出生率は、第二次世界大戦後、継続的に低下し、すでに先進国のうちでも低い水準となっている。出生率の低下は、直接には人々の意...
11/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/26 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典を更新
10/19 デジタル大辞泉プラスを更新
10/19 デジタル大辞泉を更新
10/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新