精選版 日本国語大辞典 「田中角栄」の意味・読み・例文・類語
たなか‐かくえい【田中角栄】
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政治家。大正7年5月4日新潟県刈羽(かりわ)郡二田(ふただ)村(現柏崎(かしわざき)市)に生まれる。高等小学校卒業後上京し、苦学のすえ中央工学校を卒業。1943年(昭和18)田中土建を設立。1947年(昭和22)衆議院議員に初当選(民主党)。1948年民主自由党に移る。同年炭鉱国管疑獄で逮捕されるが裁判では無罪。1957年岸信介(きしのぶすけ)内閣の郵政相を皮切りに、党政調会長、蔵相、党幹事長、通産相などを歴任。とくに1962年から1965年まで池田勇人(いけだはやと)内閣、佐藤栄作内閣の蔵相を務め高度成長政策を推進する。佐藤派の中心として福田赳夫(ふくだたけお)とともに佐藤政権を支える。1972年6月「日本列島改造論」を発表、7月佐藤退陣のあと首相に就任。54歳の若さと農村出身、無学歴の「庶民性」から「今太閤(いまたいこう)」とよばれ、角栄ブームをつくりだした。9月日中復交を果たすが、1973年に入り経済政策の破綻(はたん)から狂乱物価を招き、1974年11月田中金脈問題により内閣総辞職。1976年7月ロッキード事件で逮捕され、1983年10月、懲役4年・追徴金5億円の一審判決を受け、控訴。逮捕後自民党を離党したが、党内最大派閥の田中派を維持し「目白の闇(やみ)将軍」とよばれ、政界に強い影響力を行使した。1985年脳梗塞(こうそく)で倒れた。1990年政界を引退。
[伊藤 悟]
長女の田中真紀子(1944― )は衆議院議員となり、科学技術庁長官、外務大臣を務めた。
[編集部]
『後藤基夫・内田健三・石川真澄著『戦後保守政治の軌跡』(1982・岩波書店)』▽『立花隆著『田中角栄研究――全記録』上下(講談社文庫)』▽『保坂正康著『田中角栄の昭和』(朝日新書)』
(大迫秀樹 フリー編集者/2016年)
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…昭和30年代以降,許認可行政の範囲の拡大と国際的な融資の増大とにより,第1次・第2次FX選定問題,インドネシア賠償問題,ソウル地下鉄問題,税政連問題,KDD事件などの疑獄が表面化した。なかでも76年のロッキード事件は,アメリカで発覚し前首相田中角栄の逮捕,起訴にまで至った戦後最大の政治事件といってよい。 これ以降,今日にいたる疑獄事件の特徴は,汚職が社会の各分野に拡大していったことにある。…
…佐藤内閣は円の変動相場制への移行を決定しこれに対応したが,高度成長を支える最大の基盤がなくなったのである。72年7月,佐藤内閣にかわって田中角栄内閣が成立したが,田中首相はこうした国際条件の変化にもかかわらず,〈日本列島改造論〉をかかげて,いぜんとして大型公共投資を中心とする経済成長政策を追い求めようとした。この結果土地投機ブームが起こり,それとともに物価上昇のテンポが速まったが,そこを73年10月,第4次中東戦争にさいしてのアラブ産油国の石油戦略によるオイル・ショック(石油危機)が直撃した。…
…国や地方自治体が,その時代に直面する課題を解決し,国民生活の向上と安定に寄与するために,地域の資源や土地,労働力を有効に活用して地域の生産力や所得・雇用を増大させる政策をとることを地域開発と呼ぶ。それゆえ,地域開発は経済政策の一分野ということができる。この地域開発を全国的な規模で推進することによって,国土をより有効に利用し,国民経済の発展や地域格差の是正,未利用資源の活用,国土の保全などを総合的に図るのが国土総合開発である。…
…アメリカでニクソンへの反感が高まると兵器生産・輸出企業が政府援助資金を不正流用しているとの疑惑が高まり,上院外交委員会多国籍企業小委員会により調査が進められ,76年2月初旬日本人に対する贈賄についてコーチャンが証言を行い,これを契機に日本で問題化した。 疑惑の中心は1972年8月下旬,ハワイにおける田中=ニクソン会談で,田中角栄が総理大臣の職務権限をもってロッキード製エアバス,トライスターL1101型航空機の大量導入,対潜哨戒機にP3Cの採用を約束し,この代償に5億円を収賄したというもので,これに関連してロッキード社が丸紅,全日空,児玉誉士夫の3ルートを通じて1200万ドル(36億円)にのぼる膨大な工作資金を贈賄したことが明らかになった。このため,収賄罪,所得税法,外国為替および外国貿易法違反などの容疑で前首相田中角栄(1976年7月逮捕),元運輸相橋本登美三郎,元運輸政務次官佐藤孝行,丸紅,全日空の幹部が逮捕され,国会議員17名のほか児玉の関係者その他民間,官庁関係者460名が取調べを受けた。…
※「田中角栄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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