田園(読み)デンエン

デジタル大辞泉 「田園」の意味・読み・例文・類語

でん‐えん〔‐ヱン〕【田園/田×苑】

田とその田畑。また、田畑のある地方。いなか。「―風景
[補説]曲名別項。→田園
[類語]田舎在郷ざいごう在所在地在方ざいかた近在ひな地方辺地辺境僻地へきち僻陬へきすう辺鄙奥地辺土ローカル片田舎鄙びる草深い

でんえん【田園】[曲名]

原題、〈ドイツPastoraleベートーベン作曲の作品
ピアノソナタ第15番の通称。ニ長調。1801年の作。名称は、のちに楽譜出版社がその牧歌的な曲想にちなんでつけたもの。
交響曲第6番の副題。1808年の作。5楽章のそれぞれ田園生活関係のある標題をもつ。

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精選版 日本国語大辞典 「田園」の意味・読み・例文・類語

でん‐えん‥ヱン【田園・田苑・田&JISEDFA;】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 田と園(その)。たはた。
      1. [初出の実例]「大風潮漲、田園損傷」(出典:続日本紀‐大宝元年(701)八月甲寅)
      2. 「俗猶一道を専らにするものは、田苑庄園等を持することを要とせず」(出典:正法眼蔵随聞記(1235‐38)一)
      3. [その他の文献]〔陶潜‐帰去来辞〕
    2. 草木の豊かな郊外。いなか。
      1. [初出の実例]「此仁久在田園、不人交」(出典蔭凉軒日録‐長享元年(1487)閏一一月二八日)
      2. [その他の文献]〔漢書‐汲黯伝〕
  2. [ 2 ] ( 原題[ドイツ語] Pastorale ) ベートーベン作曲の交響曲第六番ヘ長調の副題。一八〇八年作。五楽章からなり、各楽章ごとに田園を行く牧歌的気分や情景を示す標題をもつ。

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普及版 字通 「田園」の読み・字形・画数・意味

【田園】でんえん(ゑん)

田畑。いなか。晋・陶潜〔帰去来の辞〕歸りなん、いざ、田園將(まさ)に(あ)れんとす。

字通「田」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「田園」の解説

田園〔ピアノソナタ〕

ドイツの作曲家L・v・ベートーヴェンのピアノソナタ第15番(1801)の通称。原題《Pastorale》。『田園』という名はベートーヴェンが名付けたものではなく、後にその牧歌的な曲想から付けられた。

田園〔交響曲〕

ドイツの作曲家L・v・ベートーヴェンの交響曲第6番(1807-1808)。原題《Pastorale》。交響曲第5番『運命』とほぼ同時期に作曲された。唯一、全5楽章からなる。

田園〔J-POP〕

日本ポピュラー音楽。歌はシンガーソングライター、玉置(たまき)浩二。1996年発売。作詞:須藤晃。フジテレビ系で放送され、玉置も出演したドラマ「コーチ」の主題歌。

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