でん‐ぶ【田夫】
〘名〙 (「でんぷ」とも)
※
経国集(827)一四・奉和清涼殿画壁山水歌〈
菅原清公〉「漁人鼓
レ枻滄浪裏、田父牽
レ犂緑巖趾」
※
将門記(940頃か)「今須らく
此方の田夫一人を賜はらむ」 〔
礼記‐郊特牲〕
② (形動) いなかくさいこと。洗練されていないこと。やぼであること。また、そのさま。粗野。不風流。
※浄瑠璃・金時都いり(1664)一「せんぢゃうに望んでは、でんぶもきゃしゃもいらばこそ、力にまかせかたはしより打やぶったるこそ」
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デジタル大辞泉
「田夫」の意味・読み・例文・類語
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「田夫」の読み・字形・画数・意味
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世界大百科事典内の田夫の言及
【でんぶ(田麩)】より
…室町時代から干しダイ,干しダラなどを火であぶって肉をほぐした〈ふくめ〉,あるいは〈ぼんぼり〉という料理があった。《祇園会御見物御成記》(1522)などを見ると将軍を迎えての饗膳(きようぜん)にも供されているものであるが,これが江戸時代に別系統の田夫(でんぶ)と呼ぶ料理と合体,変形して,現在のでんぶになったようである。田夫については間接的にではあるが,《料理網目調味抄》(1730)に記載がある。…
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