画する(読み)カクスル

デジタル大辞泉 「画する」の意味・読み・例文・類語

かく・する〔クワクする〕【画する/×劃する】

[動サ変][文]くゎく・す[サ変]
線を引く。
して砂上しゃじょうに字を―・するものもある」〈魯庵社会百面相
物事をはっきり分ける。区分する。「一線を―・する」「新時代を―・する事件
計画を立てる。企てる。図る。「会社乗っ取りを―・する」
[類語](2分ける区切る仕切る仕切り/(3計画もくろみくわだはかりごと一計企図企画立案構想設計プランプロジェクト青写真筋書手の内予定もくろむたくらむ策する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「画する」の意味・読み・例文・類語

かく‐・するクヮク‥【画・劃】

  1. 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]くゎく・す 〘 他動詞 サ行変 〙
  2. 線を引く。描く。また、書く。
    1. [初出の実例]「廁籌(しちう)をもて地面を画することなかれ」(出典正法眼蔵(1231‐53)洗浄)
    2. 「俯して砂上に字を画するものもある」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉学生)
  3. 期間や範囲などをはっきりくぎる。かぎる。
    1. [初出の実例]「狭い布団に劃された余の天地は、急に又狭くなった」(出典:思ひ出す事など(1910‐11)〈夏目漱石〉一八)
  4. 計画を立てる。もくろむ。企てる。
    1. [初出の実例]「之を要するに、深く従前の弊害を鑑し、遠く将来の猷謀を画す」(出典:廃藩置県に就き諸藩の知事に賜はりたる勅語‐明治四年(1871)七月一四日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android