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(読み)ホボ

デジタル大辞泉 「略」の意味・読み・例文・類語


りゃく【略】

はぶくこと。省略。「以下」「一部
おおよそ。あらまし。
はかりごと。計略。「をめぐらす」
[類語]略す略する省く間引く省略前略中略後略上略下略割愛省筆はしょる約するつづまるつづめる省力要約略する大略手抜き飛ばす抜く端的要するに要略手短簡約簡略削る削除除く差し引く縮めるダイジェスト縮約圧縮

りゃく【略】[漢字項目]

[音]リャク(呉)(漢) [訓]ほぼ
学習漢字]5年
領土を経営する。「経略
筋道を立てた計画。「英略機略計略才略策略商略政略戦略知略武略謀略
他の領分に踏み込み、奪い取る。「略奪攻略劫略ごうりゃく殺略侵略
はぶく。「下略省略前略中略
細部をはぶいて簡単にしてあること。また、大体のところ。あらまし。「略字略式略称略図略歴概略簡略粗略大略
[補説]「畧」は異体字。
[名のり]のり・もと

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「略」の意味・読み・例文・類語

りゃく【略】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 知恵。はかりごと。才略。謀略。〔色葉字類抄(1177‐81)〕 〔呉志注‐魯粛伝〕
  3. かどわかすこと。かすめとること。うばうこと。〔春秋左伝‐宣公一五年〕
  4. はぶくこと。省略。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「浅くして平なるを平と称ふ、平皿の略なり」(出典:小学読本(1874)〈榊原・那珂・稲垣〉二)
    2. [その他の文献]〔春秋公羊伝‐哀公五年〕
  5. あらまし。大概。大略。おおよそ。
    1. [初出の実例]「Esopo ガ シャウガイノ モノガタリ riacu(リャク)」(出典:天草本伊曾保(1593)イソポの生涯の事)
    2. [その他の文献]〔孟子‐万章・下〕

ほぼ【略・粗】

  1. 〘 副詞 〙 全部あるいは完全にというわけではないが、それに近い状態にあることを表わす語。あらまし。おおよそ。おおかた。
    1. [初出の実例]「筆札略(ホホ)同じ」(出典:文鏡秘府論保延四年点(1138)地)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「略」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(異体字)畧
11画

[字音] リャク
[字訓] いとなむ・はかりごと・とる・ほぼ

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は各(かく)。各に洛・絡(らく)の声がある。〔説文〕十三下に「土地を經略するなり」とあり、〔書、禹貢〕「嵎夷(ぐうい)に略す」とは、その地を服して境界を定め、経営に入ることである。〔左伝、隠五年〕「地を略す」の〔杜預注〕に「略とは行するの名なり」とあって、安行定界の意とする。〔左伝、荘二十一年〕「武の略」とは、その版図をいう。金文の〔宜侯(ぎこうそくき)〕「武王・王の伐ちたる圖を省し、出でて東國の圖を省す」のように、版図を圖、按行を省という。圖が図謀の意となるように、略も計略の意があり、転じて治略・智略・略奪などの意となる。〔詩、周頌、載(さいさん)〕「略たる耜(すき)り」とは、耜頭の鋭いことをいい、(りゃく)の仮借義である。

[訓義]
1. いとなむ、境を定める、土地を経略する。
2. はかりごと、策略、智略。
3. 掠と通じ、とる、うばう、うつ。
4. ほぼ、おおよそ、あらまし。
5. はぶく、簡略、簡要。
6. と通じ、するどい。

[古辞書の訓]
名義抄〕略 ホボ・アラアラ・エラブ・ハカリゴト・ハブク・モトム・サカヒ・オロカニ・カナラズ・ホドコス・ミチビク・トル・ハカル・トシ・オホムネ/惣略 スベハブク/略 スコシバカリ

[語系]
略・掠liakは同声。ともに奪取の意があり、おそらく同源の語であろう。各は祝詞を以て神を招き、霊の格(いた)る意で、略はこれによってその地の支配を定める意であろう。

[熟語]
略解・略獲・略記・略挙・略計・略言・略・略綽・略取・略述・略術・略人・略省・略説・略奪・略地・略知・略陳・略定・略伝・略同・略読・略売・略筆・略約・略有・略要・略論
[下接語]
隠略・英略・叡略・遠略・王略・概略・寛略・幹略・簡略・気略・奇略・規略・器略・機略・脅略・軍略・計略・経略・軽略・欠略・権略・功略・攻略・劫略・才略・策略・殺略・刪略・残略・指略・省略・将略・商略・鈔略・詳略・侵略・政略・節略・戦略・粗略・疎略・略・大略・脱略・奪略・胆略・知略・智略・籌略・韜略・覇略・剽略・略・武略・兵略・方略・暴略・謀略・没略・約略・勇略・雄略・要略・掠略・領略・

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